「私は天才ですって、私 ほうぼうでいいまくってるの」
「私は天才ですって、私 ほうぼうでいいまくってるの」(ルージュの伝言 角川文庫 1982年 松任谷由美)
今日は1982年に出版された松任谷由美さんの本「ルージュの伝言」を読んだ。
「私は天才ですって、私ほうぼうでいいまくってるの。なぜ私が天才かというと、デビューしたてでまだだれにも認めてもらえなかったころから、自分は天才だっていいつづけてきたから。天才なんて別に相対的なものじゃなくて、絶対的なものでしょう。だからいいんじゃないかな、他人がなんて思おうと自分で思っている分にはね。うちあけちゃうと、私は子供のころからいいつづけているのよ。自分は天才だって。」
本は、上記の文から始まる。そして松任谷由実さんの子供のころから語られるのだけれど、大変おもしろい。
松任谷由美さんの才能は、ご自身でも書いているが、家が商売をしていて、小さいころから様々な人を見たからなのだろうと思った。
やはり、人間の深みというか、才能、感性は、様々な人種のなかで生まれる。そしてユニークで幅広い経験から生まれるというのは間違いないなと改めて確信した。
あと、これとか。
「ドラッグやってダメになっちゃう人っているじゃない。そういう人って好奇心が足りないんじゃないかと思う。ドラックに溺れちゃうと、新しい好奇心や疑問も持てなくなっちゃうから、また戻ってくると思うのよ。好奇心の強い人は、きっともとの場所に戻って来ると思う。ドラックだけじゃなく、それに似たものはたくさんあると思う 〜中略 男に埋もれちゃうとか、男だったら女に埋もれちゃうとか。そういうの、ドラックみたいなものでしょう。」
なるほど!、好奇心が足りないからか!!うちも娘がたくさんいるし、自分もまだまだ人生色々あると思うので、これは心に留めておこう。
また松任谷由実さんの人生、高校時代に芸大への進学で挫折したというご自身にとっての強烈な体験がその後の人生すべてに影響を及ぼしているようだ。
「それから家に絵の先生がくるの。芸大の日本画家の大学院生。わかんなくてここから先すすめませんでしたといって、途中の絵を出すの。そうすると、とにかく怒られるのね、すごい勢いで。私、そのときから強靭になったのね、つくるということに対して。〜中略 すごく強い人だったね。あんな強い人みたことない」
「芸大の試験に落ちてさ。すみませんって言う気持ちが100%だったのね。ガッカリと言うよりさ、100%なんかの気持ちになるってこと、なかなかないじゃない。大恋愛とかしてても、たぶんそういうことはないよ。でもそのときは100%、申し訳ないと言う気持ちになった。100%ある気持ちになったっていうのはそのときだけなのよ」
「私は平凡に生きてないからね。ただ、絵っていうことでは挫折した感じはあるのよ」
その他にも、実際の自分の人生を生きてきた松任谷由美さんの生の言葉たくさん。
「なんかハイエナに追われているような強迫感があったよ。そういうの、やっぱりしんどいわ。はっきり言ってしんどい」
「10人寄ってきた人がいたら、ほんとうに大事な人っていうのは一人か二人いるかいないかだって思う」
1982年のものだけれど、本当に素敵な本でした。
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