星野誠 makoto hoshino

「Stretch(STRC)」ビットコイン帝国の「返さなくていい借金」は、詐欺ではなく“プロ同士の化かし合い”?

2026.5.9

最近、ビットコイン界隈で「Stretch(STRC)」という言葉をよく見かける。

マイケル・セイラー率いるマイクロストラテジーが打ち出した、ビットコインをさらに買い増すための新しい仕組みだ。

中身は「永久優先株」。

しかも年利11.5%。

数字だけ見ると、かなり異様に見える。

最初に見たとき、「これ、おもろいな」と思ったのと同時に、「これって詐欺とは違うのかな?」という感覚も少しあった。

でも調べていくと、単純な詐欺とも違う。

むしろ、「プロ同士の化かし合い」に近い世界に見えてきた。

普通、私たちが銀行からお金を借りて投資をすると、返済期限がある。

株価が大きく下がれば、「返してください」と迫られることもある。

でも、このStretchは少し違う。

永久優先株なので、基本的に返済期限がない。

会社が潰れない限り、「何年後までに返済してください」という話にならない。

つまりセイラーは、実質的に「返済期限のないお金」を投資家から集めて、それでビットコインを買い続けている。

言い方を変えると、「人のお金で巨大なビットコイン帝国をレバレッジしている」という構図だ。

ここだけ聞くと、かなり危うい。

というか、一歩間違えるとネズミ講みたいにも見える。

でも面白いのは、そこにお金を入れている人たちが、必ずしも「騙されている人」ではないところだ。

むしろ逆で、かなり分かった上で乗っているプロも多い。

つまりこれは、「安全だと思い込んでいる」というより、「危ないと理解した上で入っている」に近い。

たぶん彼らは、こう考えている。

「ビットコインが完全に崩壊する前に、自分は降りられる」

だから乗る。

しかも11.5%という高配当がある。

今の時代、この数字はかなり強い。

もちろん、永遠に続く保証はない。

でも、「まだ物語は終わらない」と市場が信じている間は成立する。

この感じ、金融というより、かなり人間っぽいなと思った。

欲とか、自信とか、「自分だけは逃げ切れる」という感覚とか。

そういうものが、むき出しで動いている。

さらに面白いのは、投資家たちが「セイラー本人の狂気」を信用しているところだ。

普通、投資の世界では、慎重で堅実な経営者のほうが安心される。

でもセイラーの場合は逆だ。

「あの人は途中でやめない」

「ビットコインを最後まで信じ続ける」

その“狂気を貫く力”そのものが、商品の信用力になっている。

かなり特殊な世界だと思う。

もちろん、最後に誰かが損をする可能性はある。

全員が「自分は逃げ切れる」と思っているゲームは、どこかで出口の奪い合いになる。

でも、冷静に考えると、金融市場って多かれ少なかれそういう部分もある。

誰かが未来を信じて買い、誰かが途中で降りる。

その連続だ。

AIバブルも、スタートアップ投資も、結局は「まだ物語は続く」と思っている間は回り続ける。

だから個人的には、これを「正しい投資」かどうかで見ているというより、「人間はどこまで物語を信用できるのか」を見ている感覚に近い。

もし成功し続ければ、セイラーは金融史に残る天才になる。

もし崩壊すれば、「返さなくていい借金」で巨大な夢を見た男として語られる。

そのどちらに転ぶのかは、まだ分からない。

ただ一つ言えるのは、僕はこの手のものは、参加するより、少し離れた場所から眺めているくらいがちょうどいい。

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