「Stretch(STRC)」ビットコイン帝国の「返さなくていい借金」は、詐欺ではなく“プロ同士の化かし合い”?
最近、ビットコイン界隈で「Stretch(STRC)」という言葉をよく見かける。
マイケル・セイラー率いるマイクロストラテジーが打ち出した、ビットコインをさらに買い増すための新しい仕組みだ。
中身は「永久優先株」。
しかも年利11.5%。
数字だけ見ると、かなり異様に見える。
最初に見たとき、「これ、おもろいな」と思ったのと同時に、「これって詐欺とは違うのかな?」という感覚も少しあった。
でも調べていくと、単純な詐欺とも違う。
むしろ、「プロ同士の化かし合い」に近い世界に見えてきた。
普通、私たちが銀行からお金を借りて投資をすると、返済期限がある。
株価が大きく下がれば、「返してください」と迫られることもある。
でも、このStretchは少し違う。
永久優先株なので、基本的に返済期限がない。
会社が潰れない限り、「何年後までに返済してください」という話にならない。
つまりセイラーは、実質的に「返済期限のないお金」を投資家から集めて、それでビットコインを買い続けている。
言い方を変えると、「人のお金で巨大なビットコイン帝国をレバレッジしている」という構図だ。
ここだけ聞くと、かなり危うい。
というか、一歩間違えるとネズミ講みたいにも見える。
でも面白いのは、そこにお金を入れている人たちが、必ずしも「騙されている人」ではないところだ。
むしろ逆で、かなり分かった上で乗っているプロも多い。
つまりこれは、「安全だと思い込んでいる」というより、「危ないと理解した上で入っている」に近い。
たぶん彼らは、こう考えている。
「ビットコインが完全に崩壊する前に、自分は降りられる」
だから乗る。
しかも11.5%という高配当がある。
今の時代、この数字はかなり強い。
もちろん、永遠に続く保証はない。
でも、「まだ物語は終わらない」と市場が信じている間は成立する。
この感じ、金融というより、かなり人間っぽいなと思った。
欲とか、自信とか、「自分だけは逃げ切れる」という感覚とか。
そういうものが、むき出しで動いている。
さらに面白いのは、投資家たちが「セイラー本人の狂気」を信用しているところだ。
普通、投資の世界では、慎重で堅実な経営者のほうが安心される。
でもセイラーの場合は逆だ。
「あの人は途中でやめない」
「ビットコインを最後まで信じ続ける」
その“狂気を貫く力”そのものが、商品の信用力になっている。
かなり特殊な世界だと思う。
もちろん、最後に誰かが損をする可能性はある。
全員が「自分は逃げ切れる」と思っているゲームは、どこかで出口の奪い合いになる。
でも、冷静に考えると、金融市場って多かれ少なかれそういう部分もある。
誰かが未来を信じて買い、誰かが途中で降りる。
その連続だ。
AIバブルも、スタートアップ投資も、結局は「まだ物語は続く」と思っている間は回り続ける。
だから個人的には、これを「正しい投資」かどうかで見ているというより、「人間はどこまで物語を信用できるのか」を見ている感覚に近い。
もし成功し続ければ、セイラーは金融史に残る天才になる。
もし崩壊すれば、「返さなくていい借金」で巨大な夢を見た男として語られる。
そのどちらに転ぶのかは、まだ分からない。
ただ一つ言えるのは、僕はこの手のものは、参加するより、少し離れた場所から眺めているくらいがちょうどいい。
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