星野誠 makoto hoshino

「Rover X1」16万円のロボット犬。ロボットも家電に?

2025.11.14

16万円のロボット犬。
中国のDobotが発表した「Rover X1」の価格を見て、思わず二度見した。

Boston DynamicsのSpotは1000万円以上する。
それが16万円。70分の1だ。

YouTubeの動画を見て驚いた。
スムーズに歩く。階段も上る。荷物も運ぶ。

AIカメラによる自律ナビ、障害物回避、荷物運搬、巡回パトロール、見守り、撮影サポート、教育用途まで。
「家庭用」という言葉が本当に似合う、「家電化されたロボット」が、たった数万円の価格帯で出てきてしまった。

そして動きを見ると、もう普通に“生き物っぽい”。
リンク先の動画を見て思わず声が出た。

ドローンがそうだったように、ロボットも中国が席巻するのかもしれない。

ふと思った。
これは単なる技術競争の話ではなく、価値観の転換の話だ。

かつてロボットは「特別なもの」だった。
研究所にあるもの。工場にあるもの。1000万円するもの。

でも中国は言う。
「家電にしよう」と。

冷蔵庫のように。
洗濯機のように。
16万円で買えるものにしようと。

ドローンはすでに中国が握った。
DJIが世界を席巻し、「ドローン=中国」が常識になった。

そして今、同じことがロボットでも起きている。

Unitreeの開発スピード、価格破壊、完成度。
そして今回のDobotのX1の「家庭向け」という切り口。

「産業用」でもなく、「軍事用」でもなく、
ついに家庭に入るロボットを本気で作り始めた。

このスピード感は、正直ほかの国では絶対に追いつけないと思う。

見守り、パトロール、荷物運搬、撮影サポート。
ここまでできて16万円というのは、価格破壊というよりも「ロボットが家電になる時代の入口」と言ったほうが近い。

技術は、あるレベルから先は価格がブレイクスルーになる。

スマホがそうだった。
ドローンがそうだった。
そして今、ロボットがその道を歩いている。

高いものはすごくて当然。
でも、誰でも買える価格まで落ちた瞬間に、社会が変わる。

Rover X1は、その変化点の象徴に見えた。

単純にワクワクする。
同時に少し怖さもある。

家の中を巡回し、荷物を運び、人を追跡し、撮影し、見守るロボットが当たり前になる未来。
まさに攻殻機動隊の世界だ。警備の犬型ロボットが激強く、ハックされるリスクもあるあの世界観。

これは「家のOS化」であり、便利さの裏に必ずリスクがある。

中国はその領域を取りに来ている。
ドローンの次はロボットだ。

今日は、まさに時代の分岐点を見た気がした。

ロボットが家電になる未来は、確実に近づいている。
そしてその中心にいるのは、おそらく中国だろう。

数年後、街中をこの価格帯のロボット犬が普通に歩いているかもしれない。
今日の驚きは、未来の日常になるのだろう。

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