挑戦家を旦那に持つ奥さま方の共通の苦悩
「山に対してフェアでありたい」という考えから、食料を現地調達し、装備を極力廃したスタイルの登山、サバイバル登山をされている服部文祥さんが、TV「情熱大陸」に出ていた時の映像を見ました。
服部さんの生活を動画で見て、何を一番驚いたかというと「子供が3人もいるのに、このような生活をしているとは!!」という点。
映像には若干しか登場してなかったけれど、服部さんのお子供さん達(特に3人中2人の男の子)から本当にお父さんを好きなんだろうな !というような雰囲気がありありと伝わってきた。これは本当に驚いた。そして、何より、このような服部さんを、認めている奥様がすごい。
番組の中では、もう諦めているとは言っていたが、本当の奥さまの心境はどうなんだろう?
若干話が飛ぶけれど、自分の好きな映画で、素潜り(ボンベなしでひたすら深海まで潜る)のジャックマイヨールを題材にした「グランブルー」というフランスの映画がある。
映画「グランブルー」の主人公のジャックは結婚し、子供も授かり一見 幸せに恵まれた家庭を手にいれるものの、そこに満足できず、自分の追いもとめる理想を追求し、まだ生まれてくるはずの子と奥さんを残して、ジャックは最終的には 命をなくす。
この映画の中で、ジャックの妻からは、常に、
「本当は止めたくて仕方がない。だけれど、夫の魂の叫びを止めてしまうとその人自身の存在価値、パワーの根源がなくなってしまう。だから止められない」
そのような印象を受ける。
服部さんの家庭の映像を見た時、服部さんの奥さまも、もしかするとこの「グランブルー」のジャックの奥さんと同じような心境ではなのかもしれないと、ふっと思った。
奥様としては、本当はもう子供もいるし、山になんて行ってほしくないんだけど、同時に、行ってほしくないと思うのと同じぐらい、山に向かう服部さんも本当に好きだ!
そのような感じなのかもしれない。
本当にすごく残酷な話だけれど、これは挑戦家を旦那に持つ奥さま方の共通の苦悩なのかもしれない。