栗城史多さんの訃報。PKを外すのは、蹴る勇気を持った者だけだ
「PKを外すのは、蹴る勇気を持った者だけだ」―ロベルト・バッジョ
今日ロサンゼルスに入り、ホテルで国際宇宙会議の原稿をまとめようとしていた時に、栗城さんが亡くなられたニュースを知った。
栗城さんとは、昨年エベレストでベースキャンプと7000mぐらいの地点でお会いした。
自分の場合は、完全に観光登山。酸素も使うしノーマルルート、なんでもかんでも使う。栗城さんの場合は違う。基本ルートも違って、もちろん酸素も使わない。同じエベレストでも、まるで違う。種目がまるで違う。簡単にいうと、幼稚園のお遊びの5mぐらいの徒競走と、大人のオリンピック正式種目の100m競争ぐらい違う。
去年、自分はエベレストで、本物の達人方に実際お会いした。
圧倒的な2週間で2回も、エベレストの無酸素登頂のキリアンジョルネさん。この方は異次元だったが、他の方々も本当半端なかった。エベレストで14座無酸素をめざすラルフやエイドリアン。でもそんな屈強の方々でも無酸素でノーマルルートさえ苦戦していらっしゃった。
どれほど無酸素のエベレストが大変なことか!
ノーマルルートで単独じゃなくてさえ大変な無酸素エベレストなのに、ノーマルルート以外で単独ならば、恐ろしさは半端なものではない。
正直実際にエベレストに登り、弱い方から超人の方まで本当に様々な方にお会いした自分の率直な感想としては、無酸素でエベレストを登れる人は人類に一握りしかいない。
超人級以外の人がやれば、必ず命を落とす。冗談じゃなく。人類でも無酸素でできる人なんて、本当に一握りだろう。
何かを掲げたら、できる?できない?というのは、他人なんかより、本当は自分自身が一番よくわかっている。
外野にとやかく言われる前に、本当は自分が絶対わかっている。それを果たして自分ができるのか?それとも死んでしまうのか。精神論だけではなんともならないものもある。
これはエベレストで本当に感じた。超人は明らかに超人。超人は自分の追い込み方も半端ない。追い込み方も何段階も飛び抜けてる。
外野に影響されず、他人からなんと言われようと、本当にダメな時はダメ。それを受け入れられるような、柔軟でしなやか、それでいて強くどっしりとした、そんな心が欲しい。
だめでも、屈っしない、なんとか手を変え品を変え、別のラインから目標に到達するような、心の底から自分だけは自分を本当に信じ続けられるような、本当に強い強いものすごく強い心が欲しい。
今回の訃報で、目標を追うことの複雑さと難しさ、そしていかに自分の心に正直にあり続け、外野に惑わされず、物事を判断しつづけることが大変なのかそのことを深く深く考えさせられた。
心よりご冥福をお祈りいたします。
カテゴリー
– Archives –
– other post –
– Will go to Mars Olympus –
– next journey Olympus on Mars through Space Travel –
– 自己紹介 インタビュー –
– Books –
*“Yesterday, I Went to Mars ♡”*
- "The Sounds Around Us: From the Dentist's Chair to Everyday Life" 2024年12月24日Have you ever thought about the sounds that fill your d […]
- "The $120,000 Banana: Art Market Secrets and Vintage Eyewear Insights" 2024年12月23日What makes a banana taped to a wall worth $120,000? In […]
- Subscription Confusion: Managing the Maze of Charges 2024年12月22日In this episode, I share a personal story about discove […]
- "Understanding U.S. Government Shutdowns: Politics, Impacts, and Surprises" 2024年12月21日In this episode, we dive into the concept of a "governm […]
- "The Secret to Finding Glasses That Truly Suit You" 2024年12月20日In this episode, we explore the common concern: “Do gla […]