星野誠 makoto hoshino

代償と高揚感はセット

2019.11.1

いま、タイのkrabiに向かう途中。こちらは2時間遅れの21時。

自分の頭の中はいつもと一緒だけれど、やっぱり海外旅行に行く飛行機の中とか非日常に行く飛行機の中で書く文章は一味違ったものが生まれる。隣町の池袋の良いカフェでは、出てこないものが出てくる。

自分は映画が好きなので、最近毎週木曜は映画を見て、その後ゆっくりカフェで自分の棚卸しをする。自分の中の棚卸しや原稿を書く。それはそれで最高だけれど、それはやはり日常の中の世界。

海外などに行き、今までなかった状況に身を置くと、やっぱり日常の中ではでてこないものがでてくる。

例えば、日本のどこかへの旅行の飛行機の中で書く原稿より、通常いかない海外に行く飛行機の中での原稿の執筆のほうが進む。

いつも行っている香港やインドネシアへの飛行機の中より、初めての滞在先へ向かう飛行機の中での執筆のほうが、より集中できる。

さらには、価値観も近い近場のアジアへの旅行より、地球の反対側チリへの飛行機の中のほうが執筆が進むし、南極や北極、これから何が起こるかわからない地点への飛行機の中だと、さらに集中できる。もっと言うと、宇宙へむかう宇宙船の中でならば、本当にまったく違ったすばらしい閃きが生まれるだろう。

例えば、僕が海王星など人生で帰ってこれるかわからないような場所への旅路の中で書く文章は、家庭があって、かわいい子供がいて、かわいい妻がいる板橋での文章とはまるで別ものになるだろう。

人には絶対に非日常が必要だ。いや、人のことはわからないが、自分には絶対に必要だ。結婚して、浮気や不倫に熱心になる友達もいるが、そんなものじゃ自分の心はまるで満たされない。やはり、自分の心を満たすのは、非日常、そして孤独感。なにが起こるかわからない不安だ。

そんなものが本当に心地よい。41歳現在、残念ながら、こんな気持ちは日本ではまるで味わえない。だから宇宙に行きたい。宇宙の彼方へ行きたい。

本当にすばらしい家族がいる自分がこんなこと思うのは、これは見る人によっては、破滅的な考えなのかもしれない。ただ、そういった孤独を感じるからこそ家族が心底愛おしくなる。ただのマスターベーション?実際そうだろう。

だが、わかった。自分の人生の喜びはここにある。日本でどんなガジェットを買うより、どんなうまいものを食べるより、どんな美女に会うより、自分のアドレナリンはそこにもっとも強力に反応する。41歳。僕も41年生きてきた。そんな僕がいまだ感じる高揚感、生きている実感。

 

僕は世間的に見ると、だいぶ何か大切なものが欠けているかもしれない。でも、テレビやネットだけで世界を見た気になっていた過去の僕より、やっぱり実際行動して、いろいろなことを体験して痛い目にあっている今の自分のほうが好きだ。それって、まるで違う。やっぱり、まるで違う。

この高揚感は、やっぱり現場でないと味わえない。オキュラスVRなど、最新のガジェットも大好きだから、いろいろなものを試してるけど、今の段階ではまだ味わえない。高揚感と代償はセットだ。代償がないものに高揚感はない。

もしこの高揚感を味わうのであれば、VRの中で死んでしまったら、実際の魂も死んでしまうぐらいの代償があれば、この高揚感は味わえるかもしれないが、絶対的に安全な状況でのスリルはスリルでない。

色々なものに挑戦できる喜び。それって本当に贅沢だなあ〜

 

 

 

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